大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和28(あ)139 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人神尾弌春の上告趣意第一は、憲法三八条三項違反をいうが同条項において

被告人本人の自白に補強証拠を必要としている趣旨は、被告人の主観的な犯罪自認

の供述があつても、それが客観的に犯罪が全然実在せず全く架空な場合があり得る

から、主として客観的事実の実在については補強証拠によつて確実性を担保するこ

とを必要としたものと解されることは当裁判所屡次の判例である。そして、本件に

おいては、原判決の是認した第一審判決挙示の被告人の自白とその他の証拠と相侯

つて全体として本件犯罪事実を肯認することができるから、被告人の主観的な知情

の点について、仮りに特に補強証拠がなくとも(本件については知情の点について

も相被告人Aの供述調書その他で窺い知ることができる。)、所論の違法があると

はいえない。同第二点は、量刑不当の主張であつて、上告適法の理由にならない。、

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和二八年七月三〇日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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